Synology社の製品性能テスト表に記載されている速度よりも、コンピュータとDiskStationの間でファイルのやり取りが遅いと感じる場合は、次のことをご確認ください。
①DiskStation とコンピュータが Gigabit で接続されていますか?
まず、SynologyNAS製品が接続されているネットワークにおけるファイル転送速度が処理のボトルネックになっていないか確認してください。モデルによってはDiskStationに複数のGigabit LANポートが装備されている場合があります。DiskStationがGigabitネットワークで稼働しているか確認するには、システムUI画面内の[コントロール パネル] > [ネットワーク] > [ネットワーク インターフェイス] を選択して、[ネットワークの状態] が [1000] になっていることを確認してください。そうなっていれば、ネットワーク接続がGigabitであり、問題の原因ではないと思われます。
[ネットワークの状態] が [1000]になっていない場合は、ルーターまたはネットワーク スイッチやLANケーブルがGigabitに対応しているかどうか確認してください。対応していない場合はGigabitに対応するものに交換する事で、ファイル転送速度を向上できるはずです。Gigabitルーターかスイッチが近くにない場合は、DiskStationをGigabit接続に対応したコンピュータに直接接続し、問題の原因がルーターかスイッチにあるかどうかを確認してください。
ご利用に成られているネットワーク ケーブルがCAT5/eであり、曲がっていたり、摩耗していたりしていないか確認してください。ケーブルが曲がっていたり、摩耗したりしていると、本来の性能を発揮できない場合があります。別のケーブルを使ってみて、問題の原因になっていないか確認してください。
コンピュータがワイヤレスネットワークに接続されている場合は、それをオフにして、有線ネットワークでDiskStationを接続してみてください。ワイヤレスネットワークの場合、周囲にある何らかの要因で通信速度が低下している場合があります。
②DiskStation の状態をご確認ください
もし直前にSynology NASのDiskStationを設定して新しいデータボリュームを構築したのであれば、新しいデータボリュームが正常に利用できるかの動作検証をしている可能性があります。この場合、Synology NASのシステムリソースを消費する為、パフォーマンスが低下します。データボリュームの動作検証が完了すると、Synology NASのDiskStationは全リソースをファイル転送に利用する事ができるようになります。データボリュームのステータスは、[メインメニュー] > [ストレージ マネージャ] から確認できます。
ご利用中のDiskStation本体に装着されているハードディスクドライブが正常な状態であるか確認してください。ハードディスクドライブが経年劣化していたり、内部に何らかの故障をしている場合、ネットワーク転送処理の性能を完全に利用することはできません。ハードディスクドライブについての製品性能や検証方法などの詳細は、ハードディスクドライブの製造元にお問い合わせになるか、利用可能な新しいハードディスクドライブへ交換をしてください。
ご利用中のDiskStationでリソースを大量に消費するタスクが行われていないか確認してください。DiskStationに搭載されたCPUとディスクの使用状況を確認するには、[メイン メニュ-] > [リソース モニタ] を選択します。確認後に製品で実行されているタスクの内、実行する必要の無いサービスを停止してください。[メイン メニュー] > [システム情報] > [サービス] を選択して、その情報を確認していただき、実行したいサービス以外のサービスをすべて無効にしてください。
③NASを管理しているコンピュータの処理速度を確認してください。
NAS製品の転送速度は、利用しているコンピュータのCPUやストレージの性能もファイル転送速度に影響を与えます。より性能の高い、新しいコンピュータか別のコンピュータでファイルを転送してみて、問題の原因が ご利用中のコンピュータの性能ではないかを確認してください。また、ご利用中のコンピュータに搭載されているハードディスクドライブが、お使いのDiskStationがもつ最大転送速度に対応できていない場合があります。より性能の高いハードディスクドライブが搭載されたコンピュータを使用してみてください(SSD 搭載のウルトラブックなど)。