症状
Factory Recovery ツールを使用して NewTek シリーズ(TriCaster および 3Play)を工場出荷時設定へ復元しようとしたり、ユーザーバックアップを作成しようとしたりすると、リカバリオプションの読み込みに失敗し、`grub>` プロンプトが表示されたコマンドライン画面で処理が停止します。
原因
Windows 10 をバージョン 2004 以降へアップグレードする際、OS が存在するパーティションの後ろに十分な空き領域がないと判断した場合、Windows が自動的に新しいリカバリパーティションを作成することがあります。
Windows リカバリパーティションが存在しない Windows 10 バージョンで出荷された NewTek シリーズでは、アップグレードの過程で Windows が OS パーティションを縮小し、新しい OS リカバリ用パーティションを作成します。
この変更は通常の NewTek シリーズの動作には問題ありませんが、Factory Recovery や User Backup 作成ツールを使用する際に問題が発生します。工場出荷時復元機能は、システムドライブ末尾にあるリカバリパーティションを利用する構成になっています。
Disk 0 のデフォルトパーティション構成
Windows 10 バージョン 2004 以降のアップデートプロセスでは、Microsoft が推奨する UEFI ベース PC のパーティション構成に合わせるため、元の Windows パーティションが縮小され、新しいパーティションが作成されます。その結果、元の Windows パーティションと NewTek シリーズの Factory Recovery パーティションの間に余分なパーティションが挿入されます。
Disk 0 のデフォルトパーティション構成
この新しい構成では、NewTek シリーズが提供するリカバリスクリプトが Factory Recovery パーティションを検出できなくなります。この問題を解決し、Factory Recovery および Create User Backup 機能を復旧させるため、NewTek シリーズは Factory Recovery パーティションを検索し、TriCaster を工場出荷時の状態へ戻す新しいスクリプトを公開しています。
解決方法
注意:以下の手順は複雑であり、一定のリスクを伴います。
コマンド入力を誤ると、デバイスが起動不能になったり、保存データを失う可能性があります。以下の手順は、ユーザーがメモリドライブ構成、パーティション、UEFI コマンド、BIOS 操作、ブート順序、ブータブルメディアなどに精通していることを前提としています。
以下の手順は、工場出荷時に Windows 10 が搭載されているシステム専用です。
Windows 7 デバイスには適用できません。
ご不明な点がある場合には、弊社サポートセンターの購入後のお問い合わせ窓口までお問い合わせください。
手順
1. Factory Recovery スクリプトのディスクイメージを以下からダウンロードします:
https://downloads.newtek.com/Utilities/SystemRecovery/usbrescue.2021.12.29.zip
2. イメージファイルを USB メディアへバイト単位で書き込み、ブート可能な状態にします。
(Etcher などのツールが利用できます:https://www.balena.io/etcher/)
3. USB キーを NewTek シリーズに接続します。
4. マシンをシャットダウンし、電源を入れ、起動時に F2 または DELETE キー を押します。
5. ブート順序を編集し、USB キーを最優先のブートデバイスに設定します。
現在どのドライブがブートに設定されているかメモしておきます(手順 9 で必要)。
(UEFI/BIOS メニューは種類が多いため詳細案内はできませんが、通常は「BIOS」または「Boot」項目にあります。)
6. 設定を保存し、USB キーから起動します。
7. 表示されるメニューから “Factory Restore” を選択します。
(このプロセスは元の Factory Recovery パーティションを検索し、工場出荷時の Windows OS、ソフトウェアビルド、パーティション構成へ復元します。
初回実行で元の位置にリカバリイメージが見つからない場合、「recovery can not continue」と表示されることがありますが、ツールが自動的に正しいパーティションを検索するため問題ありません。)
8. 工場出荷時構成へ復元するためのおなじみのプロンプトが表示されます。
また、現在の Windows インストールの User Backup を作成することもできます。
(Windows Update を含めて別の物理ドライブへバックアップ可能。十分な容量のある新品ドライブを推奨。)
9. Factory Recovery または User Backup が完了したら、システムの電源を切り、USB キーを取り外し、手順 4〜6 を繰り返して、手順 5 でメモした元の内部ドライブをブート優先に戻します。
10. 設定を保存し、内部システムドライブから起動します。